解脱寺について

境内のご案内

※数字をクリックするとその場所の説明がご覧になれます。

解脱寺境内全景 1番、三躰の庭園 2番、鐘楼門 3番、樅並木 4番、七面堂 5番、鬼子母神像 6番、妙見堂

(1) 三躰の庭園 

栂二本(樹齢二百余年)垂桜一本 (県の指定天然記念物である下阿毘縁(しもあびれ)神社の大垂桜の分子)の計三本の名木を主とした三躰の庭園。 当寺の尊像が日蓮大聖人直作の 三躰の内の一躰といわれる如(ごと)く、 離れて安置されている三躰を同 所したものと見立てた三躰・三 観・三様の庭である。

三躰の庭園画像

(2) 鐘楼門 

建築の年代は不明。淀江町の篤信者(とくしんしゃ) 一人の寄付によって建てられた解脱寺最古のもので、 釘の利用なき文化財的な建物である。

鐘楼門

(3) 樹齢二百余年・樅(もみ)並木 

城郭(じょうかく)とも見紛(みまご)うほどの石垣にそって荘厳(そうごん) な樅並木が続く。樅十三本・翌檜(あすなろ)一本の 計十四本が県の指定天然記念物(昭和三十 四年六月五日指定)となっている。第十二 世日淳上人が植えたもので、古老の話に よれば一株につき米一俵(一説には麦一俵) を施肥したと伝えられ、日蓮宗の古刹(こさつ)・ 解脱寺への信仰の厚さを物語っている。

樹齢二百余年・樅(もみ)並木

(4) 七面さん 

日蓮大聖人が、身延山(みのぶさん)に入山してから 三年後の建治三年(1277年)九月、草庵(そうあん)から上手三丁ほ どの処(ところ)にある大きな石の上で説法されていた時のこと、 聴聞(ちょうもん)に来ていた見慣れぬ美しい女人に弟子達は深い疑念 を抱(いだ)いた。そこで大聖人は「本体を見せておやり」と女人 に水を与えると、忽(たちま)ちその姿を変じ一丈余りの大蛇とな った。「私は七面山の池に棲(す)む、身延山を守護する七面天 女。人々が法華経を読み、題目(だいもく)を唱え至心(ししん)に私に祈るな らば、水火兵(すいかへい)革(かく)七つの災難をとり除くでしょう。」と言い 終わるや七面山の西の空に姿を消した。天女に姿を変えた 七面大明神は、法華経の守護神として尊崇されている。

七面さん

(5) 母なる御守護「鬼子母神さん」 

当寺の鬼子母神像の頭髪は、わが 子の病(やまい)の回復を自分の髪の毛を抜いて祈願したといわれ る三十八歳の母親のもので、それは今でも少しずつ伸び ているようである。インドに於(おい)て沢山の子を持つ母であ りながら、庶民の子を喰う鬼であった鬼子母神は、お釈迦(しゃか)様の教えにより改心し、善神となった。 インド、中国、そして日本の日蓮宗以外の宗派では尊形(優しい)の顔で あるが、日蓮宗に於ては祈祷(きとう)の神とされているため、 鬼形(恐ろしい)の顔で祀(まつ)られている。 顔立ちの違いに関わらず、子供の守護神としての力は群を抜き、 古くから子供の発育・子宝・病気平癒(へいゆ)を願う厚い信仰を受けている。

母なる御守護「鬼子母神さん」

(6) 天の御主(おんあるじ)・北辰尊星(ほくしんそんせい)「妙見(みょうけん)さん」 

妙見菩薩とは「北辰尊星妙見大菩薩」とよばれ、天空の中心「北辰」すなわち北極星を神格化した姿である。 宗派を越え多くの寺院・神社に祀(まつ)られている「妙見さん」は、星を航海の標(しるべ)としたことから 海上安全、天候を司どることから五穀豊穣(ごこくほうじょう)、また「妙麗なる姿」と解釈され花街の女性達の信仰を集めていた。 日蓮宗においては檀林(だんりん)(僧侶の学問所)の守護神とされたことにより、学問の神と親しまれている。

天の御主・北辰尊星「妙見さん」

(7) 七巡(ななめぐ)りの田

ある夜、尊像を盗みだした者がいた。 が、おかしな事に一晩中お堂のほとりの田を廻(まわ)り廻って、とうとう白々と夜が明けた。 こまり果てた盗人は、その場に尊像を捨てて去っていった。 以来その田を堂々めぐりの「七巡りの田」と呼ぶようになった。

(8) 蛍田

またある時、またもや盗んだ不徳義者(ふとくぎもの)がいた。 盗人は、尊像をかかえ遠く遠くに逃げのびたと安堵(あんど)の胸をなでおろした。 ところがそこは、お堂からわずか一里(四㎞)ばかりの笠木村という処(ところ)。 折悪しく夜も明けきった。 仕方なく、尊像を水の溜った田に埋めて立ち去った。 その田はそれから不思議にも、数千の蛍の群れの様に七晩の間光りを放ち続け、 怪しんだ村人が掘ってみれば、盗まれた尊像が顔を出した。 この時から、この田を蛍田という。
その後、尊像を盗もうとした者たちが懺悔(ざんげ)のためと、ありのままを物語り、 人々に酒などもてなし、一緒に堂に詣(まい)って一晩中題目(だいもく)を唱(とな)え許しを乞(こ)うた。 生き身の如(ごと)き尊像にまつわる、有難(ありがた)き不思議である。